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Some postcards for a post-disciplinary approach —新しい「知と方法」へ—

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世界モデルとしての物語

by shidarapress

人類学者の山口昌男は、こう述べている。「人は、それぞれの課題と関心に合うように世界を切り取り、世界についてのモデルを、たえずつくり変えていかなければならない。世界はもはや、そこにあり、それを客観的に記述していけば再現できる、というものではない。われわれがたえず、解読のためのモデルをつくり変えていかなければ、世界はたちまち眼前から姿を消してしまう」。ここでいう世界を切り取り、世界についてのモデルとなるのが「物語」というメディアである。物語とは世界モデルなのである。

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精神のヨーロッパ

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1753年、メルヒオール・グリムが『文芸通信』を刊行する。その情報内容、そしてヨーロッパの知性史における重要性から「歴史的にもっとも重要な情報誌」(ハイデン=リンシュ)でもあった。1773年まで続くことになるこの情報誌には、パリの文化的出来事や、社交界に関する情報が掲載され、ヨーロッパ中で熱心に読まれた。とりわけパリと啓蒙主義思想に傾倒していた元首たち、エカテリーナ2世、フリードリヒ大王、英国王ジョージ、ポーランドのスタニスワフ2世らは、「精神のヨーロッパ」をおおいに盛り上げたこの情報誌の、じつに熱心な読者たちであった。

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文字になった会話

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サロン文化と並行して、往復書簡の文化が育まれた。「文字になった会話」が重視されるようになったのである。サロン史とは、「書きながら話す」、そして「話しながら書く」歴史であったから、ここには、さまざまな書簡集、日記、伝記、信条書が出現した。いずれの試みも、日々、自らが観察したことや、自らが経験したことを書きとどめようとするものだった。

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物語革命

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「 私たちがいま必要としているのは、おそらく新しい方向からやってきた言葉であり、それらのことばで語られるまったく新しい物語です 」村上春樹

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現代ビジネス社会の特徴

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近代社会、とりわけ近代産業社会の特色は、与える側(生産者)と、受ける側(消費者)が、はっきりと別れていたことでした。売り手と買い手、自治体と市民、教師と学生、芸術家と鑑賞者、医師と患者など、というようにです。

これに対して、現代社会の特徴は、こうした素朴な2分化が終わり、生産・供給サイドからの一方的な説得、情報発信、商品生産と販売促進(売り込み)が有効性を失いつつあることです。多くの分野で、受け手と与え手が目線をあわせ、相互に関わりあい、対話的であろうとしない限り、満足や共感や納得、あるいは、より望ましい結果や効果、そして新しいものは生まれにくくなってきました。

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技術力と行動力だけでは不十分

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IBMの初代社長トマス・ワトスン・シニア(Thomas John Watson Sr, 1874-1956)。彼はコンピュータが普及する前に、この世を去ります。しかし彼は、亡くなる40年ほど前に「データ処理」なるものについて語っていました。当時ほとんどの人びとが理解できなかったことです。彼が経営者として発揮したのは「新しい認識」でした。それによって、誰も注意を払わず、したがって誰も知らず、誰も活用しようとしないものを、ビジネスの次なる領域としました。その後、IBMは大きく躍進します。これは、新しい認識と起業家的な行動力と技術力とが組み合わさることで、未来の経済、社会、文化がおおきく変化していく可能性を物語るものです。

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技術力と行動力だけでは不十分

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1956年、彼はコンピュータが普及する前に、この世を去った。しかし彼は、亡くなる40年ほど前に「データ処理」なるものについて語っていた。当時ほとんどの人びとが理解できなかったことだ。彼が経営者として発揮したのは「新しい認識」であった。それによって、誰も注意を払わず、したがって誰も知らず、誰も活用しようとしないものを、ビジネスの次なる領域としたのである。その後、同社は大きく躍進する。 

これは〈新しい認識〉と〈起業家的な行動力〉と〈技術力〉とが組み合わさることで、未来の経済、社会、文化がおおきく変化していく可能性を物語るものだ。ここに登場する「彼」こそ、IBMの初代社長トマス・ワトスン・シニア(Thomas John Watson Sr, 1874-1956)であった。

小さな新しい言葉

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はじめは小さかった新しい言葉が、ぼくらの耳のまんなかで、ゆっくり膨らんでなじんでいく。

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『文芸通信』―M・グリムの登場—

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メルヒオール・グリムの『文芸通信』は、百科全書の偉大な知的論議の推進におおきな役割をはたした。モンテスキュー、ダランベール、ヴォルテール、テュルゴーらの最新の知は、グリムの情報誌のおかげで、ヨーロッパの知識層に急速に広がり、払拭しがたい反響を残すこととなった。

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人間精神を開く3つの鍵

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ここに一片のメモがある。
「人間の精神は3つの鍵によって開かれる。それは数字と文字と楽譜である(ヴィクトル・ユゴー)。ビジネス界に数字はあるが、文字と楽譜が欠けている。あたらしい課題、それはビジネス界を、新しい文字と楽譜から建築しなおすことだ。」

 

#環連リンク 「お金と言葉の対立」の歴史

note: ヴィクトル・ユゴー(Victor Hugo, 1802-1885)Hugoの発音は/hjɡ/. 映画「ノートルダム」(The Hunchback, 1997, 監督:ピーター・メダック, 原作ヴィクトル・ユゴー)では、グーテンベルクの印刷機が登場する場面がある。

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