shidara press

Some postcards for a post-disciplinary approach —新しい「知と方法」へ—

タグ: 毛沢東

革命のパラドクス

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革命は夜明けを意味しない——
革命のパラドクスを一言で要約すればこうなる。

人間社会の観察者A. トクヴィル(A. Tocqueville, 1805 – 1859)は、かつてこう見抜いた。「革命は旧体制を撤廃しない。むしろ拡充する」と。

彼が指摘したように、フランス革命後に残ったのは、あいかわらずの官僚制支配だった。政治、経済、学術、芸術の中心地は、パリに残ったままであった。

ロシア革命がもたらしたものも農奴制であり、秘密警察であり、融通の利かない官僚制度だった。

つまり、ロシア革命を推進した自由主義者たちがもっとも嫌悪したもの、すなわちツァー体制の中核は、したたかに温存されたままであった。

そしてこのことは、毛沢東の文化大革命についても該当する、ということができる。

これこそがまさに、革命という神話であり、「革命は夜明けを意味しない」というパラドクスである。

ここでトクヴィルによって指摘されたのは、革命という言葉のもつ甘美なイメージに反して、急進的な社会変革の限界であった。

 

阿Q正伝

by shidarapress

魯迅が中国社会の救いがたい病根と感じたもの、それは儒教を媒介とする封建社会であった。阿Qは、その病根をつくり、またその中で死んでゆく人間である。こうしたやりきれない暗さの自覚から中国の新しい歩みは始まった。

『阿Q正伝』は、無知蒙昧な愚民の典型を架空の中国国民として描き出し、当時の中国社会の病理を鋭く告発した作品として評価された。おそらくこれ以下はないであろう最下層の人間を主人公にして、彼を縦横無尽に活躍させることによって、農村社会(ひいては社会全体)のさまざまな人間タイプの思考や行動の様式を浮き彫りにした。特にこの作品を気に入った毛沢東が談話でしばしば引き合いに出し、魯迅の名を大いに高めた。後に中国の高校教科書に採用されたため、中国国民に広く知られる話となっている。国外でも数ヶ国語に翻訳され出版されている。本作は一週一回の新聞連載がもとになっている。