とりわけ重要なのは媒介者です。創造とは媒介者のことなのです。媒介者がいなければ作品はありません。人間が媒介者になることもあるし、物が媒介者になることもあります。植物が媒介者になることもあるし、動物だって立派な媒介者になりうるのです。架空のものでも現実のものでも、あるいは生物でも無生物でもいいから、とにかく独自の媒介者を創らなければなりません。G. ドゥルーズ PP251.
諸君の生まれを考えてみよ。獣のように生きるために君らは造られてはいない、徳と知を極めるために造られたのだ。
ダンテ『神曲』.「地獄篇」第26歌(原基晶訳, 講談社学術文庫, 2014年)
「人間とは何か」という問いに対する、うんと古い回答にオイディプスがいます。古代ギリシア神話の登場人物です。オイディプスは跛行者です。そもそもオイディプスという名前自体が “腫(は)れた足” を意味しています。だから、足を引きずったり、左右に揺られたりしながら歩いています。
ここから、人間とはまっすぐに歩けない動物である、というイメージが現れることになります。まっすぐに歩けない人間が先々の方向感覚を得るために、時代時代で民族や部族の知恵、経験、思想、物語といった座標軸が形成され、継承され、革新されていきました。
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