物語と人間社会
by shidarapress
人間は、物語を使って、膨大な情報を保存してきました。そこには世界や人間の見方、社会や自然や宇宙との関わり方といった情報がアーカイブされてきました。人間の共同社会は、そうした物語をそれぞれに抱えながら営まれています。
「人間とは何か」という問いに対する、うんと古い回答にオイディプスがいます。古代ギリシア神話の登場人物です。オイディプスは跛行者です。そもそもオイディプスという名前自体が “腫(は)れた足” を意味しています。だから、足を引きずったり、左右に揺られたりしながら歩いています。
ここから、人間とはまっすぐに歩けない動物である、というイメージが現れることになります。まっすぐに歩けない人間が先々の方向感覚を得るために、時代時代で民族や部族の知恵、経験、思想、物語といった座標軸が形成され、継承され、革新されていきました。
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