shidara press

Some postcards for a post-disciplinary approach —新しい「知と方法」へ—

タグ: 世界観

「新しい時刻表」の執筆

by shidarapress

ダニロ・キシュ(1935-89)『庭、灰』(1965)に登場する主人公の父親は鉄道監査官である。つまり実務の場における知的エリートであった。確たる世界観をもったシステム思考の人であり、それが彼を「新しい時刻表」の執筆という生涯をかけた事業に向かわせる。

彼がひそかに書き続ける『バス・汽船・鉄道・飛行機交通時刻表』の新版というのは、じつは新版や改訂版の域を大幅に超えて、まったく新しい書物、交通という概念を入口として無限に広がる一種の百科事典ないし世界図の様相を帯びてゆく。それが永遠に完成しないことは読者にはわかる。参照すべき諸学として、ここには200を超える分野が羅列されている。永遠と無限。これこそまさにユダヤ的知性を示す資質であろう。(池澤夏樹, 世界文学全集Ⅱ-06, 2009)

物語と人間社会

by shidarapress

人間は、物語を使って、膨大な情報を保存してきました。そこには世界や人間の見方、社会や自然や宇宙との関わり方といった情報がアーカイブされてきました。人間の共同社会は、そうした物語をそれぞれに抱えながら営まれています。

設樂剛事務所