今日、人は川に背を向けて生活をしているが、再び、人は川に向かって生活をし始める。

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《哲学の道》と名付けた小径をしばらく歩く。合間、小雨がぱらつき、caféに入る。街歩きの草わけのような本はないかと探すと、永井荷風の『日和下駄』という一冊がみつかる。荷風は山の手育ちということで多少の親近感をもって調べると、同書がインターネットで公開されていた。一文が短い。「アスフヮルト」という言葉と、「私は神田錦町の私立英語学校に通っていた」という一文が目を引く。

雨があがる。駅前、大勢の人があふれ、その中の一人として歩く。途中、かつて人は川に向かって生活をしていたが、今日、人は川に背を向けて生活をしている——という壁書きを目にする。小さな手帳を取りだし、《河川と文明》と記したあと、「こんにち、人は川に背を向けて生活をしているが、明日、人は川に向かって生活をしている。それは3つの川である。ひとつは自然界における大小の河川であり、もうひとつは技術界におけるデータという大河、さらにもうひとつは、人間界における直観という深い河、云々」と書き添える。来週、プロップ・テックPropTech の旗手たちとの会合で、再来週、里山関係者たちとの会合で、この話に言及するかもしれない。あたりにコーヒーの焙煎の香りが漂う。

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