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ミケーネ文明の栄えた場所を地図で見ていると、その右側にオリエントの世界、メソポタミアの世界がある。ミケーネ文明がBC16, エーゲ文明がBC30だから、メソポタミア文明となると、それよりも古い。

メソポタミアの話は、紀元前5000年から始まる。このときすでに土器やレンガが用いられていた。紀元前4000年になると、シュメール、都市国家、灌漑事業、楔形文字が現れる。紀元前3000年になると、王朝時代に入る。ニン=フルサク(ニンフルサグ Ninhursag)の神殿が建設される。これはニンフルサグ女神殿とも呼ばれることがある。ここから出土された「ナピルアス王妃の立像」は、ルーブル美術館に所蔵されている。ニンフルサグは「Ω(オメガ)」をシンボルとし、シュメール神話に出てくる大地の女神(or 聖なる山の女神:Nin=女神, hur=山, sag=聖なる)。

神話 myth とは、ギリシア語でミュートス mýthos と言う。これは「話」「物語」を意味した。Mythosという単語は、現代でも英語、ドイツ語、ラテン語などに残っており、①ある特定の文化集団や社会に特有の価値観、②神話体系、③神話的な人物や事柄という意味も持っている。Mythopoeiaといえば、話、物語、神話をつくることを意味する( Mýthopoeia ; Mýth+poieîn )。

神話のmythとメソポタミアのメソは音が似ているように聞こえるが、語源は違う。メソポタミア Mesopotamia は、二つの川のあいだの土地という意味で, これはギリシア語で「あいだ」を意味する mesoと、「川」を意味する potamos からできた言葉。Mesoは、ラテン語ではmedius , イタリア語では mezzo となる。Mezzoは、①あいだ、中間を意味するが、他にも②媒体、③環境や生息地(生物学用語)、さらに④才能、資質、資力、富を意味する。

冒頭のミケーネ文明に話を戻すと、ミケーネ文明は、メソポタミア文明と、のちにやってくるヨーロッパ文明の mezzo に位置している。

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