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午前、恵比寿で会合。受付で促され、帳面に「政治家の仕事は、割れ目で覆われた世界のなかに、結び目をつくることにある——」という一節を記す。

夜には、人々は明かりをつける。なにかの箴言のように響く。夜、会食。彼とは8年ぶりになる。彼は彼で自分の仕事を遂行していた。時代の脅威にさらされながらも、個々人は自らの生活習慣を変えようとしない、という話をしていたとき、マダム・オーに鴨肉のソースをどうするかと聞かれる。やりとりするうち、ドラクロワ Eugène Delacroix の話になる。

Eugène_Delacroix_-_La_liberté_guidant_le_peuple

ドラクロワの代表作について話す。特に『 民衆を導く自由の女神 』について。これは日本の慣習的な表現で、原題は La Liberté guidant le peuple、つまり精確には『民衆を導く自由』である。「自由」という観念が擬人化されて女神マリアンヌとして描かれているが、この絵画はリーダーがフォロワーを導いているのではなく、「自由」という観念・理念が人々を導いている。

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