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これまでの近代産業社会は、分業と専門分化を原理として成り立ってきました。

この結果、企業と顧客、医師と患者、教師と学生、行政と市民など、与え手と受け手とがはっきりとわかれて、与え手である専門家は、自分たちの原理と論理を勝手につくっていくことになります。

ですが、21世紀を迎えて、ふたたび与え手と受け手双方が関わり合い、対話をし、おたがいに協働したら何が生まれるかということを、あらためて問い直すようになりました。それがいま、どの分野でも起きている、ということになります。

つまり、一方では閉ざされた原理があって、そこではあいかわらずの専門分化とその先鋭化が進行し、他方では、開かれた原理がはたらいて、領域を超えた再結合と境界の曖昧化がすすみ、複雑性・多様性の許容、異質な要素の関わり、そして対話・協働のダイナミクスが生まれています。

ただし、「閉ざされた知の世界」と「開かれた知の世界」を対置するのでは2分法ですからうまくありません。ここに「媒介された知の世界」を入れることで両者を活かす可能性が出てきます。

その中心的な担い手が「インターミディエイター」と呼ばれる、新しいタイプの媒介者たちです。たがいの違いを十分に認めたうえで、立場の異なるものの間を取りもち、互恵的な関係を創り出す仲介役です。むずかしい役割です。

彼らは、3分法思考や多元的思考、エンゲイジメント、エンパシー、エンパワリング(3つのE)、そして対話と物語りに長けた人たちでもあるのです。

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