人間にとって食べることの意味

投稿者: shidarapress

山極寿一:わたしたち人間が日常やっていることですが、サルには絶対できないことがあります。たとえば、机で向かい合って一緒に食事をするというのは、サルには絶対できない。だけど、ゴリラはできる。ただ、自ら食物を運んできて、仲間と「さあ、一緒に食べましょう」と提案することはゴリラにはできないんです。

わたしたちは「食べる」ということを通じて、単に生命維持だけではなく、気持ちを通じ合わせるということを副作用として受け取っています。食べるっていうのは、コミュニケーションなんですよね。それはおそらく何百万年もかけて人間が築き上げてきた食べ方で、それがもう体に染みついているはずなんです。ところがそれをやめると、どんどんサルのような人間関係、いやサル間関係に変わっていってしまう。

——じゃあ、人間が個食ばっかりしていると・・・

寿一:サルになります(笑)

reference to this page: kotoba, No.20, 2015, p.159.をもとに編集・作成  note: 人間はhuman beingではなく、human becomingである。ただし放っておくと、そこにはサルに「なる」可能性も含まれている——

Related Post