「1なるもの」は、否定の原理です。
あらゆる特異性、あらゆる複数性、あらゆる多様性の否定です。
「1なるもの」が諸概念を支配しているかぎり、
その支配の形態がどんなものであれ、
「1なるもの」は差異を奪い去り、
特異性を抹殺するのです。
多様性の反対は、「 1なるもの 」です。
それは疎外の原理であり、排除の原理です。
「 マルチチュード 」が到達しうるのは、
一方では「 無数の内的差異 」を認識することであり、
他方ではそのなかに「 共同的なもの 」を認識することです。
A.ネグリ207-8
